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ハワード・シュルツと結果をだせる投資家との共通点とは

こんにちは、チェリーコーク木村です。

今回はアメリカにイタリアのコーヒー文化を持ち込み、
世界中にコーヒーチェーン「スターバックス」を作ったハワード・シュルツを取り上げます。
シュルツの両親は決して裕福ではありませんでした。

しかし、彼はそのことを恥じずむしろ誇りをもち、事業を行っていきます。
実はこの話と投資家との共通点があるのはご存知でしょうか。
それは、自分の出生などの自分ではどうしようもないことを責めないということです。

なぜなら、責めたところで人生は変わらないし、
投資も外部環境を嘆いてもどうしようもないからです

今回はスターバックス創業者、ハワード・シュルツを取り上げます。

シュルツは貧しい環境で育った

シュルツは、低所得者の家庭で育ちました。
シュルツの父は第二次世界大戦後、タクシーやトラックの運転の仕事で妻と子供の3人を養いました。
シュルツも子供の頃から新聞配達などを行いながら生活をしていました。
成績が優秀だったので、奨学金をもらいながらノーザンミシガン大学に進学します。

大学卒業後、ゼロックス社やハマープラスト社(メーカー)などを経て順調にキャリアアップをしていきました。
そんな時、ハマープラスト社のクライアントであったスターバックスに立ち寄ったことが彼の運命を変えることになります。

スターバックスに転職、そして退職

スターバックスを見た、シュルツは転職を決意します。
そして、スターバックス社にマーケティング担当として転職をしした。

しかし、その当時のスターバックスは、コーヒー豆や紅茶、スパイスなどの量り売りをしていたお店でした。
シュルツはスターバックス社で、自分の仕事を果たしますが経営陣と考えが合わず、1985年に一度退職をするのでした。

シュルツはカフェを作りたかった

実は、シュルツはスターバックス在籍時に、出張で訪れたミラノでのエスプレッソバーに衝撃を受けたのでした。
フィラデルフィアと同じぐらいの都市であるミラノに1500軒ものエスプレッソバーがあったからです。

その当時のアメリカでは、イタリアのエスプレッソバーは珍しいものでした。

彼はどうしてもやりたかったので、スターバックスを退職後、自分でお店を立ち上げます。
その名前は、イル・ジョルナーレ。スグに人気になり、店舗数を増やしていきます。

その後、スターバックスは経営不振から売りに出されてしまいます。

その時にシュルツが投資家を巻き込み・スターバックスを買収

その後、イル・ジョルナーレとスターバックスを統合させたのでした。
その間、わずか2年の出来事でした。

スターバックスのその後

1987年にシュルツに買収されたスターバックスは、店舗数をどんどん増やしていきます。
1990年には、総店舗数が84店になります。
1992年には、ナスダック市場に株式を上場、その時の店舗数は165店でした。

日本でも営業を開始

1995年10月には、日本の小売や飲食業を手がける株式会社サザビーと合弁事業の提携をして、
スターバックスコーヒージャパンを株式会社を設立します。
その後も世界中で店舗が拡がり続け、

95年の総店舗数は676店
96年には1015店
98年には1886店

2002年にはついに5000店舗の大台を越えることになります。
そして、2015年には総店舗数が22,000店になりました。

スターバックスの危機をどのようにして乗り越えたか

世界中に店舗を増やしまくっているスターバックスですが、
2007年の冬には既存店売上高が、急激に落ち込み業績が悪化していきました。

そんな時、一時期一線を退いていたシュルツがCEOに復帰します。

その当時のスターバックスは店舗が急激に増加しており、
人材の育成が追いついていない状況でした。

またお店が増えすぎたせいで、
街の景観を損ねるなどのバッシングも増えてきていたのです。

問題は山積みで、復活は無理かと思われていました。

シュルツは店舗の休業を決意する

最大の危機を乗り越えるためにシュルツが行ったのは、
ブランドイメージの再構築でした。

そのために「米国内にあるスターバックスの全7100店舗を一時的に閉鎖して、バリスタを再教育する」ということを数百万ドルかけてまでも実施し、
スターバックスは復活するんだという強い意志を顧客とマーケットに訴えました。

その同じ年にハリケーンで多大な被害を受けたニューオリンズで、リーダー会議を開催を決定します。
ハリケーンが3年たってもなかなか復興が進まない、ニューオリンズに巨額な資産を投入するだけでなく、
シュルツも含め1万人規模でのボランティア活動を行ったのです。

前述のような挑戦を従業員とすることで、
赤字の状況下においてもシュルツは従業員を大切するというメッセージが伝わることになりました。

それから2年後、シュルツの大胆な改革で過去最高利益を記録するまでになったのです。

従業員を大切にする原点は父の怪我だった

1961年の冬、まだ7歳のシュルツがアパート近くで遊んでいると母親が呼びかけます。

「お父さんが事故にあったの。すぐ戻っておいで」

その事故により、彼の人生は激変します。
トラックの運転手という労働者階級の父親は、怪我をしたことで仕事をすることができませんでした。
その結果職を失って、そのため健康保険も使えなくなったのです。

彼はそのような過去をもっていたので、スターバックスでは従業員を大切にしようと心がけました
従業員を大切にして、パートタイムのスタッフにも健康保険を提供することにしたのです。
このことは世界中でニュースになり、話題となりました。
その当時のアメリカではありえない福利厚生の導入に踏み切ったからです。

貧しい家庭から立身出世した人の中にはそういう人だけではないのですが、
シュルツは自分のルーツに誇りを持っていました。その誇りから、彼独特の成功法則が生まれていきました。

シュルツの父は、タクシーやトラックの運転手、工場労働者とさまざまな場所で労働者としえ働きましたが、
年俸が2万ドルを超えることもなく一生低賃金労働者で終わることになりました。
つねに、「チャンスが欲しい」「尊厳も得られない」と常に愚痴をこぼしていました。

10代のシュルツは、ことあるごとに父とぶつかりました。
父の存在が恥ずかしくてしょうがなかったからです。

しかし、父が亡くなったことによって考え方を改めました。
「父親のように誇りをもって働いている人に、応えてあげられる会社にする」と。

最低賃金よりも多くの賃金を払うことにして、充実している福利厚生とストックオプションを提供しました。
多くの社員がこのことに価値を感じてくれることにより、業績も上がり、離職率は低下するという好循環になったのです。

未来と自分は変えられる

シュルツは両親の存在も認めることができましたし、業績が悪くなったことも認めることができました。
自分で生まれた環境を変えることはできません。ただその事実を素直に受け止めることができるかどうかが重要なのです。
業績が悪くなったことも、いろいろ外に原因を求めることも可能です。

しかし、それをやったところで人生は変わりません。
自分が認識を変えて行動を変えない限り人生は変わらないのです。

同じことが投資にも言えます。
投資は事実から目を背けてはいけません。
誰よりもシビアに事実を見ることが重要です。

産まれた環境や現状は変えることはできません。
しかし、見る視点を変えることで未来と自分は変えることができます。

今から始めれば未来は変わっていきます。
最初は少ししか変化がないように見えても、確実に変化していきます。

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